

通勤・通学の時間に小説を読むと、続きが早く読みたい!と、毎日のちょっとした楽しみになります。
しかし、本屋に行くとたくさんの小説が並んでいて、どれを読めばいいのかわからないですよね。
そこでこの記事では、読書初心者さんでも読みやすい小説の特徴5つと、おすすめの小説を7冊ご紹介します。
読みやすい小説の特徴とは?

読みやすい小説を選ぶためには、読みやすい小説の特徴を把握することが大切です!
例えば、学生時代の国語の教科書を思い出してみてください。
すんなり読める小説もあれば、「これはどういう意味だろう」と悩みながら読んだ小説もあると思います。
サクサク読めて、ページをめくる手が止まらないような小説であれば、読者初心者さんでも手を出しやすいですよね!
ここでは、そんな読みやすい小説の特徴を5つご紹介します!
特徴①:長すぎない
まずは、長すぎないこと!
今までで読書に挑戦した人の中には、最後まで読むことができなくて断念したという経験がある方もいるのではないでしょうか?
自分の好みに合っていて、どんどん読める小説なら話は別ですが、途中で飽きてしまうこともありますよね。
そんなときは、短編集という短時間で読める短めの話が5~10話収録されている小説がおすすめです。
1日~2日で1話読み終えることができるので、途中で飽きてしまう可能性がぐんと減ります。
特徴②:独特な言い回しが使われていない
独特な言い回しが使われていないことも読みやすい小説の特徴です。
読書家の方の中には、「その方が作者の特徴が現れていていいんだよね」という方も多いですが、読書に慣れていないと理解するのに一苦労です。
この一文はどういう意味だろうと考えているうちに疲れてしまい、最初の数ページで断念してしまうことも。
立ち読みしたり、通販サイトのレビューを見て、理解しやすいと感じた小説を選んでみてください。
特徴③:映画化やドラマ化されている
読みやすい小説の特徴3つ目は、映画化やドラマ化されていることです。
映画やドラマでみたことがある作品であれば、大まかな流れは知っていますよね?
そのおかげで、本を読んでいても「ああ、この場面ね」とわかりやすいですし、ちょっと意味がわからなくなっても、自分の記憶で補充するができます。
映画化やドラマ化された作品は、本の帯に「ドラマ化」「映画化」と書かれていることが多いので、帯をチェックしながら探しましょう!
特徴④:表紙や挿絵がきれい
本を読むときに意外と大切なのが、フィーリング!
例えば、表紙や挿絵がきれいであるだけで、読みたいという気持ちは意外にも増すのです!
多少読みにくいと感じる文章でも、きれいな表紙が目に入ったら何度でも手に取りたくなりませんか?
また、次の挿絵はどんな絵なのか気になって、どんどん読み進めてしまうかもしれません。
一目惚れした小説を読むことも、運命の一冊を見つけるコツかもしれません。
特徴⑤:自分好みのジャンル
最後はやはり、自分好みのジャンルであること!
どんなにおすすめされている本でも、ワクワクする冒険の話を読みたいのに、ドロドロの恋愛小説を選んでしまったら読む気がなくなってしまいますよね。
自分が読みたいジャンルの本から、読みやすい小説を探してみましょう!
ジャンル別で探すときは、本屋で探すより、インターネットで探すのがおすすめ!。
本屋は作者名の五十音順で並んでいることが多いですが、インターネットでは作者名やジャンルのどちらでも検索ができるので探しやすいです!
自分のストライクゾーンに入る小説を探しましょう!
読書初心者におすすめの小説7選

自分好みの作品をじっくり探すのも楽しいですし、直感を信じて表紙だけで選ぶのも良いかもしれません。
しかし、ひとくくりに小説といっても種類が多すぎるので、悩んでしまいますよね。
ここでは、そんな方に参考にして頂きたい、読書初心者さんでも読みやすいおすすめ小説を7冊紹介します。
おすすめ①:試着室で思い出したら本気の恋だと思う/尾形 真理子
あらすじ
物語の舞台は路地裏のセレクトショップ。
その1日を、それぞれの客の視点で描いた恋愛短編集です。
年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる化粧品会社勤務のOLなど、様々な人が訪れます。
オーナーと一緒に運命の一着を探すうちに、自分の素直な気持ちと向き合っていく女性の話が5話収録されています。
こんな方におすすめ!
- 短い時間で読める小説を探している方
- ファッション・服屋さんが好きな方
- 恋でつらいことがあったけど、前を向きたい方
おすすめポイント・感想
登場する女性はみんな悩みを抱えていますが、服を買おうと訪れたセレクトショップでふっと心を軽くする1着に出会います。
服を選んでいるときの女性たちの気持ちや様子の変化は必見!
試着室で着替えながら、あの人に見せたい、あの人の横をこの服を着て歩きたいと考えてしまうのが本気の恋なのかなと、本気の恋について深く考えさせられる本です。
おすすめ②:光の帝國/恩田 陸
あらすじ
不思議な能力を持つ、とある一族の物語が10話収録されている短編集!
彼らは書物の内容を暗記する能力、未来を見る能力など、常人離れした能力を持っていますが、普通の人に紛れてひっそりと暮らしています。
穏やかな一族は何を思いながら生活しているのでしょうか?
心が温まるファンタジー小説です。
こんな方におすすめ!
- 通勤・通学時間や休憩時間に読める小説を探している方
- 特殊能力やファンタジーが好きな方
- 静かな気持ちで集中して小説を読みたい方
おすすめポイント・感想
どの物語も、舞台は学校や職場といった私たちとなじみのある場所。
しかし、身近な環境を舞台に特殊能力というファンタジーな要素が加わって、独特の世界観ができ上がっています。
それぞれの話に出てくる特殊能力にわくわくする一方で、この一族の定めや理念を考えると、ふと現実に戻るという不思議な感覚に陥ります。
この本に収録されている話が何かの伏線になっているような気がして、続きがあるのではとこっそり思っています。
おすすめ③:海賊とよばれた男/百田 尚樹
あらすじ
主人公:国岡鐡造は、石油を売る国岡商店を経営していますが、お金もなければ、石油を運ぶ船も持っていません。
国岡鐡造はこの何もない状態から抜け出すために、突拍子もない発想をし、次々と課題をクリアしていきます。
国岡鐡造の一生と、彼が経営する国岡商店が苦難を乗り越えながら成長する過程が描かれた最後まで目が離せない作品です。
こんな方におすすめ!
- 以前映画を見て、なんとなく内容を知っている
- 冒険物語・歴史物語が好き
- 話題になった作品を一度読んでみたい
おすすめポイント・感想
出光興産創業者の出光佐三をモデルにした小説です。
実在した人物をモデルにした歴史小説でしたが、難しい言葉もわかりやすく、モチベーションを保ちながら読めます!
壁にぶつかるたびに様々な人と協力し、乗り越える様子はハラハラドキドキの連続でした。
楽しみながら歴史の勉強にもなる、一石二鳥の作品です。
おすすめ④:461個の弁当は、親父と息子の男の約束。/渡辺俊美
あらすじ
人気バンドのメンバーである父と、高校生の息子の交流を、お弁当を通して描いたお話です。
妻との離婚と、息子の「パパの弁当がいい」という一言から、父の毎朝の弁当作りが始まります。
最初は茶色く焦げたお弁当でしたが、上達するにつれ、親子の雰囲気にも変化が現れます。
卒業するころにはどうなっているのか、物語の結末が気になる作品です。
2020年に「イノッチ」こと井ノ原快彦さんが主演で映画化もされています。
こんな方におすすめ!
- 日常系の話が好きな方
- 食べることが好きな方
- 親子の絆を描いた物語を読みたい方
おすすめポイント・感想
著者の実体験がもとになっている作品なだけあり、感情や空気感の変化がとてもよく伝わってきます。
息子さんの正直なお弁当の感想は必見!
お父さん視点の喜びや落ち込みと合わせて読んでみてください。
お父さんのお弁当づくりの上達と、親子の絆が深まる様子がリンクしていて、心が温まる作品です。
おすすめ⑤:青い月の夜、もう一度彼女に恋をする/広瀬 未衣
あらすじ
主人公の「僕」は、夏休みに入って京都の祖母の家に帰省しました。
とある満月の夜、「僕」は森の中で傘で泉の水をすくう少女と出会います。
同い年なのに不思議な雰囲気を持つ少女は、「ブルームーンが終わるまで、ここで初恋の人を待っている」と言い・・・。
時空を超えた、ロマンチックな恋愛小説です。
こんな方におすすめ!
- 素敵な表紙の本が読みたい方
- 甘くて切ない恋愛小説を読みたい方
- 感情や景色の描写がわかりやすい小説を探している方
おすすめポイント・感想
会話文が多いため、映像をみているかのようにスルスルと内容が入ってきます。
京都の街の独特な雰囲気や静かさの描写がとても繊細で、まるで自分が物語の世界に入っているような感覚に!
好きな子のことを知りたい、助けたい、会いたい、と思う「僕」の葛藤もよく描かれています。
実際に京都を訪ね、「僕」と少女の思い出を追体験したくなりました。
おすすめ⑥:教科書名短篇 - 人間の情景/司馬遼太郎、森鷗外ほか7名
あらすじ
中学校の国語の教科書に載っている、日本を代表する純文学作品を12篇収録しています。
どの作品も、一人ひとりの人生を感情豊かに描いた話ばかりです。
生きることの意味、人間としての矜持とは何なのか、一見難しそうな内容が作家の文章で生き生きと表現されています。
学生時代に読んだ作品をもう一度読みたい方、純文学に興味のある方にぜひ読んでいただきたい1冊!
こんな方におすすめ!
- 短時間で読める小説を探している方
- 教養を身につけたい方
- 時代小説や歴史小説を読んでみたい方
おすすめポイント・感想
懐かしみながら読める作品もあれば、恥ずかしながら、知らない作品もありました。
知ってる作品は、学生の頃とは文章の受け取り方や解釈の仕方が変わって、新しい発見がありました。
知らない作品は、とても勉強になります。
一話一話が短いので、飽きやすい私でも、簡単に読み終えることができました。
おすすめ⑦:鹿の王/上橋 菜穂子
あらすじ
強大な帝国・東乎瑠(ツオル)から故郷を守るため、最も過酷な役目を引き受けた「独角」という戦士団。
そのリーダー:ヴァンは妻と子を病気で亡くした悲しみを抱えながら戦いますが、敵に捕まり奴隷となって、岩塩鉱に囚われてしまいます。
ある夜、不気味な犬の群れが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生します。
運よく生き延びたヴァンは、同じく病から逃れた子どもにユナと名前を付けて育てますが、これが波乱の幕開けに・・・。
こんな方におすすめ!
- 長めの小説に挑戦したい方
- 読みやすい文章をお探しの方
- ファンタジーが好きな方
おすすめポイント・感想
長編小説とは思えないほど物語のテンポが良く、小中学校の図書室に置いてあるのが納得できるほど読みやすい文章です。
目次の後に登場人物の紹介や相関図、国の地図がまとめられているため、万が一わからなくなってもすぐに頭の整理ができます。
物語には色々な伏線があり、展開が予想できず、続きが気になります。
休日はどっぷりと『鹿の王』の世界にのめり込み、一気読みしてしまいました。
小説の魅力を感じてみよう!

この記事では、初心者でも読みやすい小説の特徴5つと、初心者におすすめの小説を7冊ご紹介しました。
今回ご紹介した5つの特徴のうち、1つでも当てはまる小説が見つかったら、ぜひ一度手に取ってみてください。
小説を読んだら、読書の楽しみをより一層感じられるはずです!