ストレスの多い現代社会。
皆さんは日常生活でどのくらい笑っていますか?
最近なかなか笑う機会が減っているという方におすすめなのが、おもしろ小説を読んで笑うこと!
「笑う門には福来る」ということわざ通り、笑いにはたくさんのメリットがあります。
そこで今回は、おすすめの笑える小説5選をご紹介します!
笑うことのメリット
そもそも、笑うことにはどんなメリットがあるのでしょうか。
最近では、医学界や心理学界などで笑いがもたらす影響についての研究が盛んになってきています。
普段何気なく笑っていますが、実は笑うことにはメリットがたくさん!
メリット①ストレス解消になる
人間の自律神経には、交感神経と副交感神経があります。
ストレスが高い状況では交感神経が優位となり、緊張状態に、逆に副交感神経が優位になるとリラックス状態になります。
笑うと、副交感神経が優位になり、身体をリラックスさせる効果があります。
つまり、安心や安らぎを感じ、ストレスが解消されるのです。
メリット②健康になる
笑うということは、身体にたくさんの変化をもたらします。
例えば、笑うことによりナチュラルキラー細胞が活性化されるという医学研究結果もあります。
ナチュラルキラー細胞は、腫瘍細胞やウイルス感染細胞をやっつけるのに必要な細胞で、笑いで活性化されることで、免疫力アップに繋がるのです。
また、笑うと脳への血流も良くなり、脳梗塞などの血管が詰まって発症する病気を予防できるとも言われています。
笑うだけで健康な身体になれるなら、笑わないなんてもったいないですよね。
メリット③観察力やイマジネーションを高める
何か新しいアイデアが浮かぶときというのは、ちょっと一息ついているふとした瞬間だったりしませんか?
人間は、緊張すると視野が狭くなる傾向にあるそうです。
そのため、周囲の状況などにも気づきにくくなり、思考の幅も狭まるとのこと。
しかし、笑うことで緊張状態を解けば、気分も高揚し気持ちに余裕が生まれます。
この余裕が洞察力を高めるきっかけになり、新しいアイデアやヒントに気付くようになると考えられています。
おすすめの笑える小説5選!
笑える小説①陽気なギャングが地球を回す/伊坂幸太郎
あらすじ
平日はいたって普通の生活を送っているようにみえる4人の男女は、実は各々特殊能力を持った銀行強盗だった。
その日も銀行からお金を盗んで意気揚々と逃走中だったはずなのだが、なんと途中で他の現金輸送車強盗と鉢合わせし、お金を獲られてしまう。
さらに、現金輸送車強盗メンバーの死体が発見され、状況は混乱の中へ。
4人は無事に4000万円を取り戻すことができるのか?
多数の伏線はどんな結末をもたらすのか?
ページをめくる手が止まらない、愉快痛快ギャングストーリー。
おすすめポイント・感想
伊坂幸太郎の代表作としても有名な作品!
とにかくテンポの良い文章についついひき込まれ、いつの間にか時間が経っていたという読者も多数。
最後になって、「あぁ、あれはこの伏線だったのか!」と思わせる展開にも、痛快な「してやられた感」があり、読んでいて心の底から楽しいと思わせてくれます。
登場人物たちの会話もコメディタッチなので、お笑いを見ている気分にもなるこの作品。
軽い気持ちでスラスラと読めてしまうので、「最近仕事でしんどい」「なんか楽しいことないかな」と思っている方にうってつけのストーリーです。
笑える小説②イン・ザ・プール/奥田英朗
あらすじ
伊良部一郎はれっきとした精神科医。
そんな彼の元には、毎日様々な症状を抱えた患者が救いを求めてやってくる。
メール依存症や強迫神経症、勃起不全など、人から見ればたいしたことない症状や、我慢すればよいだけの症状かもしれない。
しかし、患者本人にとっては、医師に救いを求めるくらい切実な病気なのです。
そんな患者たちに、伊良部医師はどのように対応するのか?
患者も読者も伊良部医師に翻弄される、コメディストーリー。
おすすめポイント・感想
精神科のストーリーと聞くと、ちょっと重苦しいのではないかと思われる方もいるのではないでしょうか。
しかし、これは抱腹絶倒の伊良部医師のストーリー!
個性的な症状をもつ患者以上に個性的なのが、この伊良部医師。
人の話も聞かない、全く治療をしていないように見えますが、彼の患者たちはなぜか快方に向かっていきます。
独特な個性をもつ伊良部は名医なのか、ヤブ医者なのか…。
マンガを読んでいるような感覚で一気に読めてしまう作品です。
電車などの公共の場で読むことにはご注意を!
笑える小説③オロロ畑で捕まえて/萩原浩
あらすじ
日本最後の秘境とも言われる超過疎化にあえぐ牛穴村。
そこの青年会の慎一と悟は、都内の広告代理店と手を組み、村興しキャンペーンをしようと奮闘する。
都内の大手会社は軒並み門前払いで、ようやく話を聞いてくれたのが、なんと倒産寸前の小さな会社。
2人はそこの社長と結託してありもしない話を作り上げると、都会からは大勢の観光客が押し寄せてくる事態に・・・。
本当にこのキャンペーンは成功し、牛穴村は存続できるのか?
おすすめポイント・感想
超過疎化の村と倒産寸前の会社がタッグを組むという、なんとも頼りない登場人物たち。
彼らが考えるアイデアに「そんなのあり?」と思わずツッコミを入れてしまいます。
過疎化問題やメディアの在り方など、社会問題を取り入れつつも笑いを外さない、まさに萩原浩の作品、というべきストーリーです。
思わず「あはは!」と笑ってしまい、思わぬ結末に驚くこと間違いなしです。
ほっこりした笑いを求めている方におすすめの1冊!
笑える小説④怪笑小説/東野圭吾
あらすじ
年金暮らしの女性が芸能人のおっかけにハマってお金を使い果たしていく話や、教師たちの同窓会に元生徒がゲスト出演する話。
とある分譲地に突然現れた死体と、それを捨てに行く住民のもとへまた死体が戻ってくる奇妙な話。
人間が全て動物に見えてしまう主人公の話など、様々なブラックユーモアを携えた9話が勢ぞろいの短編小説集!
おすすめポイント・感想
短編小説集なので、スキマ時間にさくっと読めるのが嬉しい!
どことなくブラックでありながら、ユーモアあふれるストーリーが満載です。
そして全ての話に、東野圭吾のあとがきがついてくるのが、ファンにはたまらないの一冊!
各ストーリーができた裏話などにも、くすっと笑える要素がたくさんあり、お得感があります。
ちょっとした怖さの後ろにある笑いが堪らない作品です。
笑える小説⑤太陽の塔/森見登美彦
あらすじ
主人公は、京大農学部の男子大学生の「私」。
「自分を振った恋人、水尾さんへの未練はない」と言いながらも、「研究」と称してやっていることはほとんどストーカーである。
同じく水尾さんを追いかける他の男子大学生からの妨害にも負けず、失恋した「私」はこの「研究」を続けるのであった。
失恋したこじらせ男子大学生が、京の街を巨大な妄想力を片手に疾走する痛快コメディ。
おすすめポイント・感想
「夜は短し歩けよ乙女」などで有名な、森見登美彦の処女作。
森見作品の少し独特な語り口が、登場人物たちのユーモアさを引き立てています。
失恋という、日常生活に当たり前にあるテーマが題材。
そこに男子大学生らしいノリと痛々しさを兼ね備えているので、「おいおい、大丈夫か?」と心配しながらもくすっと笑ってしまいます。
高校生や大学生よりも、社会の定義にはめられた息苦しさを感じている社会人に特におすすめの作品です。
小説で日常に笑いを!
笑いのツボは、人により様々。
しかし、今回ご紹介した5作品は、幅広い方に笑っていただける作品です。
ぜひ手に取ってあらすじだけでも読んでみてください。
きっとくすっと笑ってしまう本に出会えるはずです!
ただし、爆笑してしまう可能性もありますので、電車やバスの中や公共の場で読むことにはご注意くださいね。