「異性をデートに誘っても、なかなかOKしてもらえない」
「なかなか、人に頼み事を了承してもらえない」
こんな経験をお持ちではないですか?
私も、以前はこのようなことに悩んでいました。
原因は「見た目?」「普段の言動?」と色々考えますよね。
そんなときに出会ったのが「伝え方が9割」という本でした。
この本を読んで悪いのは伝え方だったということに気付き、すぐに行動を変えました。
その結果、人間関係で悩むことが減りました。
今回は「伝え方が9割」に書いてあるすぐに生かせるようにまとめました。
この記事を読み切れば、学んだ知識をすぐに生かしたいとワクワクするはずです。
伝え方で「何が」9割決まるの?
伝え方によって変わるもの、それは相手の反応です。
今まで誰かにお願いをして、思い通りにいかなかったことはありませんか?
例えば告白して振られたとき、私は今まで「自分の容姿」「性格」「ステータス」のいずれかに原因があると考えていました。
しかし、本書では伝え方を変えるだけで、告白の結果が変わると述べられています。
あなたがお願いをするとき、相手が受け入れてくれるかどうかは伝え方で9割決まります。
あなたが思いを伝えるとき、相手の気持ちを動かせるかどうかも伝え方で9割決まります。
ではどのように伝えればいいのか、本書ではそれが惜しみなく語られています。
これからの人生で、1つでも多く相手の「ノー」を「イエス」に変えることができるとしたらどんな変化があるでしょうか?
間違いなくあなたの人生はより良いものになると思います。
本書を通じて一緒に効果的な伝え方をマスターしていきましょう。
著者はどんな人?
- 自分の思いを上手く伝えられない
- 感動するコトバは才能のある人しか作れないと思っている
あなたはこの特徴に当てはまりますか?
実は、著者:佐々木圭一さんも昔はそうだったと言います。
伝えることが苦手、理系で文章が下手にもかかわらず、勤めた会社ではなぜかコピーライターに配属される。
当然仕事がうまくいかず、日々のストレスで過食気味に。
その結果1年で10㎏太ったそうです。
ですが今では国内外で51もの賞を受賞する凄腕コピーライターに。
その要因はいったい何なのか?
それは、伝え方にも技術があると気づいたことです。
伝え方にも技術がある!?
著者がコピーライターに配属されて苦しんでいたある日のこと。
詩集、書籍、名作コピーを読み漁っていた著者はあることに気づきます。
「心を動かすコトバには、法則がある」と。
そして、「ひらめきやセンスによらず、強いコトバは作ることができる」と。
それから著者は膨大な時間をかけてトライ&エラーを繰り返し、伝え方の技術を身に着け、体系化しました。
手順まで丁寧にまとめられているため、誰でもすぐに使える段階に落とし込まれています。
この本を読むことで、著者のように遠回りをすることなく、最短で伝え方の技術を身に着けることができます。
「イエス」を引き出す3つのステップ
生きていくうえで他人にお願いをすることは多くあると思います。
人に仕事を頼んだり、女性をデートに誘ったり……多くの人はこういった場面で直接的にお願いをしてしまいます。
それでは結果は運次第です。
ですが、お願いの仕方を変えるだけで「イエス」の確率を上げることはできます。
ここでは「イエス」を引き出すために必要な、簡単な3ステップを紹介します。
注意してほしいのは、いきなり自己流で始めないことです。
まずは基本を身につける。そうすることで自然と自分なりのコトバを作れるようになります。
ステップ①思いをそのままコトバにしない
今まで思っていることをそのままコトバにしてきませんでしたか?
正直私はしてしまっていました。
付き合ってほしいから「付き合ってください」、助けてほしいから「助けてください」と。
それでうまくいくこともありますが、それでは博打と同じだと著者は語っています。
「イエス」を引き出すためにはコトバを作る必要があります。
なので、思いをそのままコトバにすることはやめましょう。
ステップ②相手の気持ちを想像する
次に、このお願いに相手がどう考えるか、相手の頭の中を想像します。
例えば、「仕事を手伝ってほしい」と思ったとき。
そのお願いに対して相手がどう思うかを想像します。
「イエス」となる可能性が高いなら直接的に言ってしまっても問題ありません。
ですが、「ノー」といわれるかもしれない、或いはどうなるか分からない場合、そのまま口に出すのは得策ではありません。
その場合は相手の情報をできるだけたくさん思い出しましょう。
例えば、その人は何が好きか、どんな性格か、いつも何をしているかなどです。
ステップ③相手とメリットを一致させる
自分の要求と相手のメリットを一致させることも重要です。
例えば「相手の気持ちを想像する」の段階で、相手が昇進を望んでいるとします。
この場合は、「大事なプロジェクトがあるんだけど、ぜひ君に手伝ってほしい」と言います。
あなたの目的は仕事を手伝ってもらうこと。
ですが、相手からすると仕事を増やしたくない。
そこで、「大事な仕事である」と付け足すことで、仕事を手伝うことが昇進のチャンスとなることを伝えます。
これが相手のメリットに一致するお願いをするということです。
この3ステップを踏むことで、今まで「ノー」といわれていたものが「イエス」に変わります。
試しにやってみてください。
相手を動かす7つの切り口
さて、さきほどお願いをする際の基本的な3ステップを紹介しました。
その中で最も重要で、かつ最も難易度の高いのが2番目の「相手の気持ちを想像する」です。
なので、ここでは相手の気持ちを想像する際の切り口を7つ紹介していきます。
どれも非常に有効ですので、ぜひマスターしていってください。
切り口①相手の好きなこと
これは最も王道の方法です。
相手の好きなことを想像して、それに自分の要求を一致させている形です。
例えば、意中の人をデートに誘いたいとき。仮にその人がバンドが好きだとします。
「デートしてください」これではあなたにしかメリットがありません。
「今度ライブがあるんだけど、一緒に行きませんか?」こう言うことで、デートに行くことが相手にとってもメリットに変わります。
さらに後者は「デート」というコトバを使っていないので、相手にとってのメリットだけが強調されています。
このように表現を少し変えるだけで、同じ要求でも与える印象は大きく異なります。
切り口②嫌いなこと回避
一方で、相手の嫌いなことから切り出す方法もあります。
つまり、デメリットを示すということです。
例えば、立ち入り禁止の看板を立てるとき。どのように書けばいいでしょうか?
「この先には入らないでください」これであなたへのメリットしかありません。
「この先には毒蛇がいて危険です。入らないでください。」こちらは相手のデメリットからコトバを作っています。
そうすることで、こちらのお願いを聞くことが相手にとってもメリットのある行為に変わります。
このように「嫌いなこと回避」で相手を動かすこともできます。
切り口③選択の自由
これはいくつかの選択肢を提示することで、相手が前向きに選べるようにする技術です。
人は決断をすることは苦手ですが、一方で、何かを比較することは得意です。
この性質を上手く利用していきます。例えば、子供に勉強をさせたいとき。
「勉強しなさい」これだと「イエス」か「ノー」を決断させることになってしまいます。
「算数か国語、今日はどっちをしたい?」これは相手に比較をさせることができます。
またこのように尋ねると、相手は自分の意志で選ぶため、より前向きに取り組んでくれます。
算数でも国語でも構いません。大切なのは子供に勉強をしてもらうことです。
切り口④認められたい欲
人には本能的に他人に認められたいという欲があります。
一度認めてもらえると、その人の期待に応えようと努力します。
これもまた応用することができます。
例えば、誰かを飲み会に誘いたいときはどのように誘えばいいでしょうか?
「飲み会に来てくれない?」これではあなたにしかメリットがありません。
「君がいるとすごく盛り上がるんだ。飲み会に来てくれない?」
このように相手を認めるコトバから始めることで、多少乗り気でなくても飲み会に行こうという気持ちにさせることができます。
切り口⑤あなた限定
元々人は「あなた限定」に弱いです。
なのでこのテクニックはよく詐欺や悪徳商法で使われます。
「あなたにだけ、簡単に10万円稼ぐ方法を教えます」というように。
これは他にも様々な場面で使うことができます。例えば、告白をするとき。
「付き合ってください」これではあなたへのメリットしかありません。
「一緒にいてこんなに楽しいのはあなただけです。付き合ってください」
このように「あなただけ特別」ということを強調することで、相手の心を満たすことができます。
非常に効果的な方法ですが、くれぐれも悪用しないでください(笑)。
切り口⑥チームワーク化
相手に任せっきりにするのではなく、一緒にやる。
そうすることで、あなたと相手をチームワーク化してしまう方法です。
人は他の動物に比べて社会性が高く、集団で行動する生き物です。
なので、個人でするときに比べて、集団で何かをした時のほうがモチベーションを保つことができます。
例えば、子供に勉強をさせたいとき。
「勉強しなさい」これではなかなか勉強してくれません。
「この問題一緒に考えよ」こう言うことで、子供は面倒な勉強にも取り組んでくれるようになります。
ただし、この方法では自分も一緒に作業をすることが前提となります。
切り口⑦感謝
これまで紹介してきたどの切り口も使えなかったときの最終手段です。
人は「ありがとう」と感謝を伝えられると、「ノー」といいにくいです。
例えば、上司に頼みごとをするときはどのように言えばいいでしょうか?
「この仕事について教えてください。」これではあなたにしかメリットがありません。
「いつもありがとうございます。この仕事について教えてくれませんか?」感謝を伝えることで、面倒なことでも断りにくくなります。
この方法は冒頭に感謝のコトバを付け足すだけなので、簡単に使うことができます。
「強いコトバ」をつくる5つの技術
この章が私の最もお伝えしたい部分です。
これから紹介する5つの技術はどれも衝撃的なものばかりです。
「好きな映画の名セリフ」「頭に残るキャッチフレーズ」「感動した小説の一文」には、共通の法則がありました。
著者はそれを5つにまとめただけでなく、「強いコトバ」を作る方法まで説明してくれています。
今まで一流の作家やコピーライターにしか作れないと思っていたコトバ。
それを誰でも、簡単に作ることができる方法をこれから5つ紹介していきます。
方法①サプライズ法
これは最も簡単でありながら、意外と効果的な方法です。
- 伝えたいコトバを決める
- 適したサプライズワードを付け足す
これだけです。
この方法で一番簡単なのが「!」を付けることです。
なんでもないコトバでも「!」が付くだけで印象ががらりと変わります。
「好き」「好き!」当たり前ですが、後者の方が力強く聞こえます。
サプライズワードは他にもたくさんあります。
「びっくり、~」「そうだ、~」「実は、~」「あ、~」などです。
この方法が用いられている有名なフレーズに「そうだ 京都、行こう」(JR東海)が挙げられます。
簡単でありながら、有名なキャッチフレーズに多用される素晴らしい方法です。
方法②ギャップ法
人々を感動させてきた名ゼリフで多用されている方法です。
例えば、
「お前の為にチームがあるんじゃねぇ チームの為にお前がいるんだ!!」(SLAM DUNK)
「これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ」(オバマ大統領就任演説)
などです。
- 伝えたいコトバを決める
- 伝えたいコトバと正反対のコトバを考え、前半に入れる
- 前半と後半がつながるよう、自由にコトバを埋める
たったこれだけで名ゼリフを作り出すことができます。
前置きに正反対のコトバを付け加えることで、後半を強調することができるのです。
方法③赤裸々法
この方法はあなたのコトバにリアリティーを付け足し、生き生きとした生命力あふれるコトバに変えることができる方法です。
- 伝えたいコトバを決める
- 自分の体の状態を赤裸々にコトバにする
- 赤裸々ワードを、伝えたいコトバの前に入れる
この方法では②が最も重要です。
これは自分で作ることもできますが、すぐに使える例もいくつかあります。
例えば、
のど→カラカラ
顔→真っ赤
くちびる→震えてる
などです。
これを用いると、「最高のライブでした」というコトバが「のどがカラカラ、もう最高のライブでした」となります。
後者だと「ライブが盛り上がりすぎて飲み物を飲む暇がなかったこと」が情景として頭に浮かんできます。
なので、相手の心に残りやすいコトバとなるのです。
方法④リピート法
繰り返しは記憶に残したいときに有効です。
また、繰り返しはコトバを強調し、感情をのせる効果もあります。
なので単純に繰り返すだけでもコトバの印象は大きく変わります。リピート法は非常に単純です。
- 伝えたいコトバを決める
- 繰り返す
これだけです。
例えば、「悔しくて涙が出た」
これをリピート法を使って言い換えるとと、「悔しくて、悔しくて涙が出た」となります。
前者は単に事実を述べただけのように聞こえます。
一方で、後者は「悔しい」というコトバが強調されているため、感情がより生々しく伝わってきます。
方法⑤クライマックス法
聞き手の集中を呼び起こす方法としてクライマックス法が挙げられます。
- いきなり「伝えたい話」をしない
- クライマックスワードから始める
この2ステップだけです。
クライマックスワードには、いくつか例があるのでここで紹介します。
「これだけは覚えてほしいのですが~」「ここだけの話ですが~」「ワンポイントアドバイスですが~」などです。
これらを使って最初に興味を惹き付けて最後に結論を話します。
ビジネスの場では、結論を最初にいうことが好まれるため、面白い話をするときなどにオススメです。
伝え方が9割のテクニックを駆使して人を動かそう
本書の最大の魅力は、どれも簡単な方法で、手順が丁寧に書かれており、今すぐ実践することができるところです。
私は本書の方法を使ってみたところ、相手の反応の変化をはっきりと感じました。
お願いを人に聞いてもらえることが増え、仕事もプライベートもかなり上手くいくようになりました。
また、著者がコピーライターということもあり
「解説」「手順」「具体例」「筆者の体験談」
がバランスよくちりばめられているので、飽きることなく読むことができました。
本書でも実際にこれらの技術が使われているので
「あ、これは読者のメリットを意識した文章だ」「ここでクライマックス法を使うのか」
というように、楽しみながら理解することができます。
記事では紹介できなかった具体例やエピソードもたくさん載っています。
興味を持った方は1度読んでみることをおすすめします。